絶版済みの自著というのは、ポートフォリオと言うよりもむしろ黒歴史のような気がしないでもない。
執筆のきっかけは、工学社『月刊I/O』のTAMO2氏*1に勧められて、ということになる。氏とは、それぞれの書籍で題材になっているI.MAGIC*2『鉄道模型シミュレータ』のバージョン3のムックを工学社が企画した際、当時趣味でやっていたWeb*3を見たTAMO2氏から声をかけられたことで知り合った。
その時点では、ムックが発売されてギャラをいただけばお付き合いは終わりだ、と思っていたのだが、何が彼の心に刺さったのかは今以てよくわからないのだが単著の執筆を勧められたので、まぁ勧めて下さるのならば、と即日目次と脱稿までの工程表を添えた企画書を返したら随分と驚かれたのを覚えている。
当時からお付き合いのあった人にはしばしば公言していたことだが、鉄道模型レイアウト製作を含むこれらの活動は、それ自体を趣味として楽しんでいた、と言うよりは、丁度この時分の鉄道模型シミュレータのユーザーコミュティが、そういったコミュニティをネット越しにドライブする実験の題材として頃合いの大きさだった、というのがボクにとっては最も大きかった。
さほど大きな収穫を得たワケではないが、この頃に得た知見は、いろいろな意味で現在の自身の日々の判断に大きな影響を与えていると思うし、その点については当時関係したすべての人に感謝している、何も返さないけど。
*3:http://www.nodus.ne.jp/ghost/vrm/ プロバイダがサービスを終了したので今はもうない。